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日商簿記検定3級受験記【2018年6月期】

2018年6月に行われた日商簿記検定3級に合格したので、
合格までの流れをまとめてみました。

受験の目的

職場で必要なため、原価計算など工業簿記の知識が欲しかった
企業の決算広告をきちんと読めるようになりたかった

と、いう理由で日商簿記2級の合格を目指していますが、簿記に慣れる意味で3級を受験しました。

受験までは、「貸借対照表や損益計算書という定期的に作成する計算表がある」程度の知識しか
ありませんでしたので、0からのスタートでした。

同じような立場の方の参考になれば嬉しいです。

使用した教材

3級は独学でも合格できそうです。テキストは何種類も出版されており迷いましたが、以下の2冊を使用しました。

日商簿記3級 光速マスターNEO テキスト 第3版

格するための過去問題集 日商簿記3級 ’18年6月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)

理由は以下の3つです。

1、 どのテキストでも、1冊で出題範囲がカバーされているようなので、1冊のテキストを繰り返し読み返した方が方が良いと思った

2、 簿記初心者の為、経理や会計の流れやイメージが分からないため、イラストで取引の流れを視覚的に見られる方がわかりやすいと思った

3、 試験では、出題論点や出題傾向がある程度決まっているので、過去問題集を繰り返す=出題パターンを覚える事が合格に近づくと思った

振り返ると、テキストは1冊で十分でした。ただ、向き不向きがあるので書店で目を通すなどして、自分にとってわかりやすいテキストを選ぶ事がベストと思います。

過去問題集は過去12回分の問題が掲載されており、試験対策には十分でした。結果的に、基本テキスト1冊+過去問題集1冊で対応可能でした。

注意点としては、簿記検定では時々出題範囲の変更があるため、安いからといって中古で出版時期が古すぎるテキストや問題集を買わない事です。

勉強時間

合格までの勉強時間を調べると、「未学習の状態から100時間」「50〜100時間の間」「最短で1週間」と 、色々ありましたが、自分は「1日1時間×2ヶ月(60日)=60時間」という、計画を立てました。

上に挙げた過去問題集の発売日が3月下旬だったので、4月上旬に学習を開始した場合、今回の試験日の6月11日まで約2ヶ月間が準備期間となります。

これより長期間で取り組むと途中でダレたり、1日の内容が散漫になってしまいそうですし、逆にあまりに短期間だと合格ライン(100点満点中70点以上)を越えるためだけの勉強になってしまいそうなので、2ヶ月で60時間と設定しました。

自分のスタイルを見直して、効率的に勉強できるようなスケジュールを立ててください。

勉強方法

自分は下記の様に学習計画を立てました。

1,テキストを1〜2週ほど読み込む(1時間×15日×1.5セット=22.5時間)
2,過去問題を実際の試験と同じ時間(2時間)で解く(2時間×12回=24時間)
3,過去問題で分からなかった箇所を再度復習して理解する(約1時間×12回=12時間)
4,テキスト+過去問題の文章を読んで即時に理解できるかチェック(約2時間)

前提として簿記3級の学習は、「(仕訳)取引内容を勘定科目と金額を用いて表す」の方法を覚える事がメインとなります。
試験では資産表や決算に関する問題もありますが、それも仕訳を元に回答するので、やはり仕訳の理解をメインに学習する事が大切です。

自分はテキストでの学習直後に、過去問題を解いてみましたが、結果は散々でした。
テキストを読んだだけでは仕訳の記入に慣れていないため、問題を読んでも必要な仕訳が瞬時に浮かばない、試算表や決算の作成問題では表の書き方に慣れていないため、時間がかかり穴埋めもできない
状態でした。

この時に、過去問題の演習と復習を学習のメインにしようと考え直しました。テキストでの学習は簿記の大まかな理解と考えて良いと思います。
(勉強時間の配分も毎日1時間では無く、1日おきになっても、実際の試験を意識した時間=2時間をベースとしました)

過去問題を実際の試験と同じ様に解く⇨2時間の制限時間で電卓やA4の計算用紙など環境も実際の試験と同じにする

分からない箇所があっても、すぐに回答を見ない。ただし、どこが分からなかったか明確にしておく

2時間経たずに回答を終わると思うので、余った時間で分からなかった場所を復習して、次回の過去問題に備える

を繰り返すと過去問題の3,4回目ぐらいから出題内容と回答パターンが浮かんで来る様になります。
これを12回分繰り返すと、ほぼ全ての出題パターンを網羅できると思います。
前回分で分からなかった問題は、そのままにせず日を置いて再度解いてみます。
(解答をみて復習するだけだと、理解したつもりになっても実際に問題をとけないこともある)

計算用紙をうまく使える様にしておきます。試験時に、表作成時の仕訳を記入するのに使用すると思いますが、文字と数字の大きさや間隔を一定に書く様に練習しておくと、
後で見返した際に間違いがわかりやすいです。

また、多く「現金」や「売掛金」など、試験時に多く使いそうな勘定科目については、「げ」や「うりかけ」など短縮した言葉を決めておくと時間の短縮になります。

過去問題を一通り解いたら、再度テキストと過去問題を通して見て、わからない点があればその都度復習する調べるなどして仕上げます。
過去問題については、パターンが頭に入って、問題を読み瞬時に、「このパターンだと、この勘定科目をつかった仕訳が必要」が理解できれば大丈夫と思います。

試験日

実際に試験を受けた時に思ったことです。

一度に複数の「0」を打てる電卓を用意しておく(計算時に0を連打するのは時間のロス)

どの問題でも、結局は基本的な仕訳を理解している事が重要

計算用紙へ下書きを記入する際は、後で読み返してわかる程度には丁寧に記入する

表作成問題(問3,問5)は過去問題の数をこなさないと解答スピードが早くならない

結果とまとめ

結果は、表問題でミスがありましたが、なんとか合格できました。今後2級合格へのステップとしたいと思います。

3級合格までをまとめると

受験準備期間は2ヶ月位で少しずつでも毎日勉強をして簿記に慣れる

教材は、基本テキスト(図表あり)1冊+過去問題1冊を使用。

基本テキストでは、簿記についての概略が分かれば大丈夫。過去問題を解いて身につける。

過去問題は、実際の試験と同じ様に解き、答え合わせの後分からなかった所を必ず復習してわかるようにする

過去問題を全て解き終わったら、再度テキストと過去問題を読んでみて、瞬時に解答できるか確かめる

上記の流れとなります。人によって「もっと時間をかけて取り組みたい」、「短期間で合格したい」などあると思いますが、
少しでも参考になれば幸いです。